技術へのこだわり、あくなき研鑽を続けるアロン社。
そんなアロン社のこれからを担う若手社員のお二人に、入社のきっかけやお仕事のやりがい、また今後の展望などについてお話を伺いました。
普通科の高校から、地元岩手のアロン社へ就職をした阿部さん。
エッチング(フォトエッチング)加工のことも、拡散接合のことも全く知らない、まさにまっさらな状態での入社だったそうですが、持ち前の真面目さとひたむきさで、ひとつひとつ技術を習得していると山田社長も太鼓判。
23歳、入社5年目の今と、これからの自分や会社に期待することをお伺いしました。
――どのような業務を担当されていますか。
入社して5年目になりますが、入社当時は「ガラスベースエッチング部門」で加工の仕事を担当しており、今は「拡散接合部門」にいます。1年経つ前に拡散接合部門に異動となったので、拡散接合部門に移ってからは4年目になりますね。
――業務について、初めの頃はやはり難しいと感じましたか。
そうですね、最初は覚えることもいっぱいで、そんな中1年も経たずに異動もあったので、一から覚え直しすることも多くて大変でした。でも、周りの人がすごく良くしてくれて、そのサポートのおかげで、早く仕事を覚えられたと思います。
アロン社には「バディ制度」というものがあって、バディの先輩に色々と教えてもらえました。仕事中はもちろん、プライベートでも結構食事に誘ってもらえたりして、仕事の話以外にもお互いに色々な話をできる機会が多かったです。
――今の業務で、面白いと感じるところはありますか。またどういった時にやりがいを感じますか。
拡散接合部門の仕事では、形状によって“接合しづらい製品”というものもあります。それを、上手く接合させるにはどうすれば良いのかみんなで考えを出し合って、その結果が出たときには、達成感を感じます。
チームで、結構こうした話し合いや会議をすることが多くて、“チーム力”で仕事をしている感覚が好きですね。
あとは、拡散接合部門が会社のなかで一番新しい部署なので、言ってしまえば“発展途上”みたいなところがあって、その分まだまだ改善の余地があるというか。だから改善に対する個人の提案も反映されやすい部署で、そこも面白いと感じる部分です。
実際、自分も改善の提案をして評価されることもあって、そういうときには「自分も役に立てている」と実感できます。
――改善の提案というのは、具体的には、作業の流れについてなどですか。
そうですね。より作業しやすくするための提案だったり、身体に負担が掛からないようにするための提案だったり。
たとえば以前、手元で重い物を持って取り回す作業があったのですが、「ボールキャスター」というコロコロ回るような台座を使って取り扱いをラクにする提案をしたことがありました。
――現場で働いているみなさんの意見をしっかりと取り入れて、改善に役立ててくれる会社なのですね。
はい。みんなで雑談のように何気なく話している内容でも、それが業務の改善につながることなんかもあって。
社員の意見は反映されやすいと思います。アロン社の好きだなと思うところですね。
――今後、自分のなかで成長していきたいと考えている事や、目標などはありますか。
要求される品質に対しての改良はもちろんですが、今より、さらにみんなが働きやすい環境を作っていきたいということも考えています。
どんな人でも、ストレスなく長く居続けられる会社が理想ですね。あとは、自分にできることをもっと増やして、人の上に立てるような人間になりたいなとも思います。
――ありがとうございます。最後に、母校の後輩に会社を薦めるとしたらどんなふうに薦めますか?何かメッセージもあればぜひお願いします。
先ほども話に出た、自分の意見を反映させてもらえるところはこの会社の大きな魅力です。あとは、賞与が今期は年5回出たことや有給が取りやすいことなど、待遇面も充実しています。
もし入社したら、何事にもチャレンジしてほしいというか、最初からこれは嫌だ、あれは嫌だと考えてしまうより、「まずはやってみる」ことが大事だと伝えたいです。実際にやってみないことには何事も分からないと思いますので。自分もこれからもその気持ちを持って邁進したいと思います。
岩手の名門「一関高専」からアロン社に入社した高橋さん。
「アロン社で次世代を担う期待の技術者を取材したい」とお願いしたところ、高橋さんのお名前が挙がりました。
一関工場での作業だけではなく、東京の展示会にも行き、内外で刺激を受け、より技術の研鑽に勤しみたいと真摯に語ってくださった高橋さんの、静かですが熱いインタビューをお届けします。
――入社のきっかけを教えてください。
一関高専の機械科にいたのですが、就職活動の時期に行われた合同企業説明会にアロン社が来ていて、そこで説明を聞いて興味を持ったのが大きなきっかけですね。
“物を溶かして作る”というのが、そのときの自分には衝撃的で。自分の卒業研究もSUS(サス)の腐食をテーマにしていたというのもあって、すごく興味を引かれました。
――入社後はどちらの部署でご活躍されていたのですか。
今年で入社10年目になりますが、入社直後はメタルエッチング部門に配属されました。
そこで2年間働いた後、拡散接合の部署に異動となって、今は拡散接合の部署と、開発の兼務というかたちでやらせてもらっています。
開発では、お客様から出された図面の内容について検討したり見積もりを出したりするのを、まだ練習中ですが担当しています。あとは難易度の高い製品の試作なども。
――この会社やこの業界の仕事の面白さに目覚めたきっかけなどはありましたか。
何年か、“積層ずれの精度等の向上”という課題に取り組んでいたことがあって、それがなかなか上手くいかなかったときがありました。初めはすぐにできるだろうと思っていたのですが、全然そうもいかなくて。
それで結構苦しんだのですが、ある部分を少し改善した途端に一気に上手くいくようになって、そのときに「助かった…」という気持ちとともに、すごく喜びを感じられました。
――もう3部署目ということですが、今後もしまた異動があるとしたら、挑戦してみたい部署や仕事はありますか。
一回他の部署に行って、そこで学んで、また戻ってくるという形が一番いいなと思っています。
いまだに“加工方法は一応知ってはいるけれど、実際にどのような作業をしているのかはまったく分からない”という部署もあるので。そういう部署へ行き、1年ぐらい現場で学べる機会があれば、また新しい力になるのではないかと感じます。
――確かに、思考や技術の幅が広がりそうですね。今後、「こういうことができるようになりたい」など何か具体的な目標があったりするのでしょうか。
漠然とではありますが、会社の技術向上に携わる仕事ができたらと思っています。
ここ数年でお客様と関わる機会が増えて、お客様からの「これはできないんですか?」「これぐらいの精度でできないんですか?」といった要望を直接聞く機会も多くなり、それに応えられるような技術の向上に何かしらのかたちで関わっていけたらと思うようになりました。
――では、やはり今の目標は技術を高めることですか?
はい。開発業務の上司がいるのですが、まずは、上司(※この佐々木氏のインタビューはこちら)の知識を頑張って受け継いで、早く一人前になれるようにと考えています。
そこが今一番、大きくて高い壁です。超えるために足りないものは、……もう全部です(苦笑)。知識も、経験も、発想力も、細部に気が付く力もですね。図面検討などで、「確かにそうだな」と、言われて初めて気が付くみたいなことがやはりまだ少なくないので。
もう入社して10年ですが、まだまだ修行の身です。むしろこれからですね。今ようやく基礎の知識が整って、ここからまたスタートだと思っています。
――最後に、アロン社をもし一関高専の後輩にアピールするとしたらどんなところを挙げますか。
アピールするなら、やはり“作り方”というか、加工方法がうちの会社は特殊なので、そこの面白さはぜひ伝えたいですね。
入ってきてほしい後輩については、色々なことに疑問を持ってくれる人、そして、その疑問をちゃんとぶつけてきてくれる人です。簡単なようで意外と難しいことだと思うのですが、阿部がそうなんです。彼みたいな後輩が、たくさん入ってきてくれると頼もしいですね。
総合職
開発技術、生産技術、製造管理及び品質管理、環境技術、資材、総務、経理など、工場の業務全般から希望職種で選考をし、次世代の幹部候補を期待します。
普通自動車運転免許(AT限定可)
工業高等専門学校卒、4年生大学卒 又は第2新卒
一関工場:岩手県一関市東台14-46
花泉工場:岩手県一関市花泉町油島字柳沢38
営業職
受注製品の営業経験者や金属加工業への勤務経験者
普通自動車運転免許(AT限定可)
不問
東京本社:東京都港区芝2-5-22
一関工場:岩手県一関市東台 14-46
当サイト【匠の加工】は、「エッチング(フォトエッチング)加工と拡散接合」専門会社であるアロン社の取材協力の元、川嶋印刷株式会社が運営しています。
今回取材させていただいたお二人とも、自分のスキルアップを楽しんでいる様子がお話や表情からわかりました。
阿部さんのバディを高橋さんが務め、多くのことを教えた時期もあったそう。その高橋さんは、上司の佐々木さんの技術に追いつこうと、日々努力を重ねていて、「理想的な師弟関係だなあ」と感じました。
アロン社では、技術を鍛えるのに工場での業務だけではなく、積極的にお客様と接する機会を持たせ、お客様がどんなことを望んでいるのかを直に知り、またそれに応えるだけの知識や技術を積み重ねていくことを行なっています。
異動の希望を自分で出すことができたり、マネジメントを行う指導者を目指したい人のための制度、技術をひたすら磨き上げたい人のためのマスター制度など、社員がそれぞれ活躍の場を見つけられるような、多くの仕組みも用意されています。
ちなみに人気は、社内で使う装置や治具を自作する部署だそう。たしかに、男子の夢が詰まった部署かもしれません。